2023年10月26日以降、テクニカル諏訪子のブログがスマホでの閲覧を対応しなくなったと案内しています。
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このブログでは様々なプログラミング言語の使い方を紹介します。
主にZig、PHP、Go言語、C言語について解説し、更にはFLTK、Raylib、OpenGL等も取り上げます。
Zigは非常に新しい言語です。
Goが新しい形のPHP、Carbonが新しいC++、Kotlinが新しいJava、TypeScriptが新しいJavascript、Swiftが新しいObjective-Cのように、Zigは新しい形のC言語と考える事が出来ます。
初めて見ると、Zig言語は難しそうに見えますが、約1週間使ってみれば、そう難しくは感じなくなります。
現在、最新バージョンは0.10.1ですが、今週中には0.11.0のリリースが予定されています。
このシリーズではそのバージョンを使用します。
C言語は16ビットの世代で作られましたが、Zigは64ビットの世代で作られたため、Zigの方がモダンな言語といえます。
Zig言語は、Rustのような安全性とGo言語のようなシンプルさを持っています。
コードの違いを以下で示します:
#include <stdio.h>
int tuika (int a, int b) {
return a + b;
}
int main () {
int a = 1;
int b = 2;
printf("%d\n", tuika(a, b));
return 0;
}
const std = @import("std");
fn tuika(a: u8, b: u8) u8 {
return a + b;
}
pub fn main() !void {
const a: u8 = 1;
const b: u8 = 2;
std.debug.print("{d}\n", .{tuika(a, b)});
}
よく見ると、スタイルは殆ど同じです。
ただし、main関数の戻り値はintではなくvoidになります。
そして、Zigではintが一つの型ではなく、様々なサイズ(u8~u128、i8~i128)があります。
また、C言語で「型名 変数名 = 値」や「戻り値の型名 関数名 (パラメータ)」と表現するところを、Zig言語では「変更可否 変数名: 型名 = 値」や「公開・非公開 fn 関数名(パラメータ) 戻り値の型名」と表現します。
バージョン0.11.0がリリースされれば、パッケージマネージャからインストール出来る様になると思います。
そうでない場合は、以下のコマンドを実行してください。
まず、LLVM16以上が必要です。
それをインストールしたら、Zigをコンパイルする方法は:
cd zig-*
mkdir build
cd build
cmake .. -DZIG_STATIC_LLVM=ON -DCMAKE_PREFIX_PATH=/usr
make install -DPREFIX=/usr
注意:あたしはCRUXでしかコンパイル出来ませんでした。
Artix、OpenBSD、FreeBSDでは失敗しました。
Devuanは確認していません。
インストール後、新しいフォルダを作り、新しいプロジェクトを作成しましょう:
mkdir hello
cd hello
zig init-exe
現在のファイルは以下の様になります:
.
├── build.zig
└── src
└── main.zig
そのままzig build run
を実行すると:
# zig build run
All your codebase are belong to us.
Run `zig build test` to run the tests.
build.zigについては次の記事で紹介します。
まず、src/main.zigを開き、全て削除し、以下のコードを書いて下さい。
const std = @import("std");
const std.io = io;
pub fn main() !void {
const stdout_file = io.getStdOut().writer();
var bw = io.bufferedWriter(stdout_file);
const stdout = bw.writer();
try stdout.print("こんにちは、世界!\n", .{});
try bw.flush();
}
保存すると、以下のエラーが表示されます:
1 main.zig|2 col 10| : error: expected ';' after declaration
はい、エラーがあると、それを修正するまでテキストエディターを閉じる事が出来ません。
エラーを直しましょう!
const io = std.io; // ioとstd.ioを交換しましょう。
# zig build run
こんにちは、世界!
const std = @import("std");
これにより、Zigの公式標準ライブラリを使用出来る様になります。
const io = std.io;
これにより、ioコマンドをより簡単に実行出来る様になります。
例えば、「std.io.getStdOut().writer();」を「io.getStdOut().writer();」に短縮出来ます。
勿論、「const writer = std.io.getStdOut().writer();」と書く事も可能ですが、一度しか実行しないならばそれはもったいないです。
pub fn main() !void {}
pubは公開を意味し、fnは関数を意味します。
JavaやC#を使った経験があれば、「public function」の様な物です。
興味深い部分は「!void」です。
この「!」は「anyerror」と同じ意味を持ちます。
「void」だけであれば、戻り値の型はいつでもvoidですが、「!void」の場合は「エラーがあれば、そのエラーを返し、なければvoidになる」という意味になります。
とても便利だわー!!
try stdout.print("こんにちは、世界!\n", .{});
最後に、この「try」は「このコマンドがメモリ上で安全であれば、実行してください」という意味を持ちます。
また、この「.{}」は常に必要です。
値を使う場合は、それを「.{}」の中に入れましょう。
例えば:
const age: u8 = 20;
const name: []const u8 = "田中";
try stdout.print("{s}さん、{d}歳になったら、大人ですよ。\n", .{ name, age });
田中さん、20歳になったら、大人ですよ。
生成されるバイナリはzig-out/binフォルダに格納されます。
続く
匿名自営業076の設立者
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